エクセルでカーソルが動かない!Scroll Lock解除でもダメな5つのケース

エクセルでカーソルが動かない!Scroll Lock解除でもダメな5つのケース

まずはここを確認!「エクセル カーソルが動かない」原因の8割はScroll Lock

結論から言いますと、カーソルが動かなくなる原因のほとんどは、「Scroll Lock(スクロールロック)」 という機能が知らないうちにオンになっていることです。

 

これは故障ではなく、「カーソル(入力する場所)を動かすのではなく、画面(紙)の方を動かすモード」になっている状態です。

 

そんなモードにした覚えはなくても、タッチミスで意図せずキーボードが押されてしまうことがあるのです。まずは、本当にこれが原因かを確認して、サクッと解除してしまいましょう。

 

画面左下のステータスバーで「Scroll Lock」の状態を見る

今、開いているエクセルの画面の、一番下を見てみてください。
シートの見出し(Sheet1など)がある場所よりも、さらに下にある「灰色の細い枠」の部分です。

 

ここに「Scroll Lock」という文字が表示されていませんか?

 

表示がある場合 Scroll Lockがかかっています。これが犯人です!
表示がない場合 別の原因の可能性がありますが、念のため次の解除操作を試してみてください。

 

キーボードの「Scroll Lock」または「ScrLk」キーを押して解除する

原因が分かれば、あとは解除ボタンを押すだけです。
お使いのキーボードの右上あたり(F12キーやDeleteキーの近く)を探してみてください。

 

以下のようなキーはありませんか?

  • Scroll Lock
  • ScrLk
  • ScLk

このキーを「1回だけ」押してください。
もし、キーボードにランプがついているタイプなら、ランプが消えれば解除成功です。

 

エクセルの画面に戻って、矢印キーを動かしてみてください。
いつものようにセルが移動すれば解決です!

 

キーを押しても解除できない場合の対処法

 

キーを押したけれど、何も変わらない…

 

そもそも、キーボードにそんなボタンが見当たらない!

 

最近のノートパソコン(特に職場で配られるコンパクトなもの)には、この「Scroll Lock」キーが独立して存在していないことがよくあります。

 

その場合は、「Fn」キー(ファンクションキー)という、キーボードの左下(Ctrlキーの隣あたり)にあるキーを使います。

  1. 「Fn」キーを押しっ放しにする。
  2. その状態で、文字色が同じ色で小さく「ScrLk」などと書かれているキー(「C」や「S」、「K」などの場合があります)を押す。

これでも直らない、あるいはボタンが見つからない場合は、次の章で紹介する「キーボードにボタンがない時の裏技」で確実に解除できます。

 

キーボードにボタンがない!Scroll Lockを解除する3つの裏技

 

このパソコン、キーボードのどこを探しても『Scroll Lock』なんてボタンがないんです!

 

それはパソコンの不具合ではありません。最近の薄型ノートパソコンや、メーカー製のコンパクトなキーボードでは、スペースを節約するためにScroll Lockキーそのものが省かれていることがよくあるのです。

 

ボタンがない場合でも、パソコン内部の機能を使って解除する「裏技」が3つあります。上から順に試していけば、必ず解除できます。

 

ショートカットキー(Fn + C / Fn + Sなど)を試す

まずは、キーボード上の「隠しコマンド」のようなショートカットキーを試してみてください。
メーカーごとに設定が異なりますが、以下の組み合わせが代表的です。

 

キーボードの左下にある「Fn」キー(ファンクションキー)を押しながら、以下のアルファベットを押してみてください。

 

Dell(デル)のパソコンの場合 「Fn」+「S」
HP(ヒューレット・パッカード)の場合 「Fn」+「C」
その他 「Fn」+「K」 または 「Fn」+「Break」

 

これらは、キーボードに印字されていないことも多い「隠れ機能」です。いくつか試してみて、エクセルの左下の「Scroll Lock」という表示が消えれば成功です!

 

Windowsの「スクリーンキーボード」を使って解除する

 

ショートカットキーを試したけど、うんともすんとも言わない……

 

そんな時は、この方法が最強かつ確実です。画面上に「仮想のキーボード」を出して、マウスでボタンを押してしまいましょう。これなら、物理的なボタンがないパソコンでも100%解除できます。

 

仮想のキーボードの出し方
  1. パソコン画面の一番下、タスクバーにある「スタートボタン」をクリックします。
  2. 検索窓(虫眼鏡マークや「ここに入力して検索」)に、「osk」と半角で入力。
  3. 「スクリーンキーボード」というアプリが表示されるので、クリックして起動します。
  4. 画面上に黒いキーボードの絵が出てきます。その右側にある「ScrLk」をクリック

「osk」はOn-Screen Keyboardの略です


これでエクセルに戻ってみてください。カーソルがスイスイ動くはずです。

 

Excelのステータスバーからクリックで解除設定を行う

最後は、今後のための「転ばぬ先の杖」の設定です。

 

実は、エクセルの設定によっては、Scroll Lockがかかっているのに画面左下に「Scroll Lock」という文字が表示されないことがあります。

 

ステータスバーの設定を確認して、「ロックがかかったらすぐに分かる」ようにしておきましょう。

  1. エクセルの画面最下部(灰色のバーの部分)の上で、マウスを「右クリック」。
  2. ズラッとメニューが出てきます。その中にある「Scroll Lock」という項目を確認。
  3. ここの左側にチェックマーク(レ点)はついていればOK

チェックがない場合:ここをクリックしてチェックをつけてください。

これで、「もしまた何かの拍子にScroll Lockがかかってしまっても、左下に文字が出る」ようになります。「あれ、おかしいな?」と思ったら、まずここを見るようにしてください。

 

Scroll Lock以外が原因でエクセルのカーソルが動かない5つのケース

「Scroll Lockは解除されているはずなのに、やっぱり動かない…」
そんな時に考えられるのは、エクセルの「モード(状態)」が変わってしまっているケースです。

 

エクセルには便利な機能がたくさんありますが、時としてそれが「今はその機能、いらないのに!」という邪魔をしてしまうことがあります。よくある5つのパターンを見ていきましょう。

 

セルが「編集モード」で矢印が文字移動になっている

一番多いのが「編集中」のパターンです。セル(枠)の中に文字を入力している最中に、隣のセルに移動しようとして「右矢印キー(→)」を押したとします。

 

通常なら隣の枠へ移動しますが、セルの中でカーソル(縦棒)が点滅している状態だと、枠の中だけでカーソルが右に動いてしまい、隣の枠へ行けません。

確認方法 画面左下に「編集」という文字が出ていないか確認
解決方法 キーボードの「Enter」キーを一度押して、入力を確定させてください

 

「編集」の文字が「準備完了」に戻れば、また自由に矢印キーで移動できるようになります。

 

ウィンドウ枠の固定により動かないように見えている

成績一覧表など、縦に長い名簿を作る時によく使う「ウィンドウ枠の固定」。
これが見出し(1行目など)だけでなく、意図しない場所で固定されてしまっていることがあります。

 

この場合、矢印キーを押しても、固定された画面の裏側にカーソルが潜り込んでしまい、「動いているのに画面が変わらない(見えない)」という状態になります。

 

解決方法
  1. 画面上部のメニュー(リボン)から「表示」タブをクリックします。
  2. 「ウィンドウ枠の固定」ボタンをクリックします。
  3. 「ウィンドウ枠固定の解除」を選択します。

これで画面全体がスクロールするようになれば、原因はこれでした。必要なら、正しい位置(見出しの下など)でもう一度固定し直しましょう。

 

選択範囲の拡張モード(F8)がオンになっている

矢印キーを押すと、移動するのではなく「範囲選択(色が反転する)」されてしまうことはありませんか?まるでマウスでドラッグしているように、ズルズルと選択範囲が広がっていく……。

 

これは、キーボードの上の方にある「F8」キーをうっかり押してしまい、「拡張モード」になっているのが原因です。

 

確認方法 画面左下に「選択範囲の拡張」という文字が出ていないか確認
解決方法 もう一度、キーボードの「F8」キーを押すか、「Esc(エスケープ)」キーを押してください

左下の文字が消えれば、元通り移動できるようになります。

 

Excelのシート保護が設定されている

教育委員会から送られてきた調査票や、他の先生と共有しているファイルでよく起こります。
数式やフォーマットを壊されないように、「シート保護」というロックが掛かっている状態です。

 

保護されているセルをクリックしても反応しなかったり、矢印キーで保護されていない場所へ勝手に飛ばされたりすることがあります。

 

解決方法
  1. 画面上部のメニューから「校閲(こうえつ)」タブをクリックします。
  2. 「シート保護の解除」というボタンがあれば、それをクリックします。

 

※パスワードを求められる場合は、ファイルの作成者(管理職や担当の先生)に確認する必要があります。「ここは入力しなくていい場所なんだな」と割り切るのも一つです。

 

Excelのアドインやマクロが干渉している

少し難しい話になりますが、エクセルに機能を追加する「アドイン」や、自動化プログラムの「マクロ」が裏で動いていて、一時的に操作を受け付けなくなっている場合があります。

 

特に、「ファイルを開いた直後」や「保存している最中」にカーソルが動かなくなるのは、これらが裏で一生懸命計算をしているからです。

 

解決方法

画面の下の方に「計算中...」や緑色のバーが出ていたら、終わるまで数秒待つ。
それでも直らない場合は、一度エクセルを「×」ボタンで閉じて、再起動してみる。

 

パソコンも人間と同じで、作業が重なるとフリーズしてしまうことがあります。少し待つか、再起動することで直ることがあります。

 

それでも直らない時に確認すべき設定とハードウェア

ここまでで解説した「Scroll Lock」や「エクセルのモード」以外が原因の場合、残る可能性は「エクセルの基本設定」か「パソコン本体(ハードウェア)」のどちらかです。

 

灯台下暗しで、意外とここが原因だったりします。

 

Excelのオプション設定(Enterキーを押した後の移動方向)

 

矢印キーは動かないわけじゃないけど、Enterキーを押した時に下じゃなくて右に動くのが気持ち悪い!

 

もしこの症状でお困りの場合は、故障ではなく「設定」が変わってしまっているだけです。誰かがそのパソコンを使った時に設定を変えたか、何かの拍子に変更されてしまったのでしょう。

 

簡単に「下に移動」に戻せます。

  1. エクセルの左上にある「ファイル」タブをクリック
  2. 一番下の方にある「オプション」(または「その他」>「オプション」)をクリック
  3. 左のメニューから「詳細設定」を選択
  4. 「Enterキーを押したら、セルを移動する」という項目の「方向」を「下」に変更

 

これで、いつもの「Enterで下に進む」ようになります。

 

キーボードの電池切れや接続不良を確認する

 

矢印キーどころか、文字入力も時々反応が悪い気がする……

 

そんな時は、エクセルではなくキーボードそのものが悲鳴を上げている可能性があります。特に、職員室で支給されているワイヤレス(無線)キーボードやマウスを使っている場合は要注意です。

 

ワイヤレスキーボードの場合

電池切れの可能性があります。一度電池を入れ直すか、新しい電池に交換してみてください。電源スイッチ(裏面や側面)を一度OFFにして、もう一度ONに入れ直してみてください。これだけで電波状況が改善することがあります。

有線(USB)キーボードの場合

USBケーブルが抜けかけていませんか?一度パソコンから抜き、もう一度しっかりと挿し直してみてください。

ノートパソコンの場合

キーの隙間にお菓子のカスやホコリが詰まっていませんか?エアダスターなどで掃除をすると直ることがあります。

 

PCまたはExcelを再起動して動作を確認する

 

もう何をやってもダメ!お手上げ!

そんな時の最終手段にして最強の解決策、それが「再起動」です。

 

パソコンを長時間つけっぱなしにしていたり、たくさんのソフト(成績処理ソフト、Word、ブラウザなど)を同時に開いていたりすると、パソコンのメモリがいっぱいになり、動作がおかしくなることがあります。

  1. 作業中のファイルがあれば、必ず「保存」
  2. 開いているソフトを全て閉じる
  3. 「スリープ」や「シャットダウン」ではなく、「再起動」を選んでクリック

 

再起動は、パソコンにとっての睡眠のようなものです。頭の中(メモリ)がリフレッシュされ、謎の不具合の99%はこれで直ります。「困ったときの再起動」、これだけ覚えておけば安心です。

 

まとめ:カーソルトラブルはScroll Lockと基本設定のチェックで解決できる

エクセルのカーソルが動かなくなった時、チェックすべき順番は以下の通りです。

 

まずは「Scroll Lock」を疑う

画面左下に「Scroll Lock」の文字が出ていないか確認。
キーボードの「Scroll Lock」キー、または「Fn」+「C」「S」などのショートカットで解除。
キーがない場合は「スクリーンキーボード」で解除(これが確実!)。

 

画面の「モード」を確認する

セルの中にカーソルが入っていないか?(→Enterで確定)
左下に「選択範囲の拡張」と出ていないか?(→F8またはEscで解除)

 

それでもダメなら「再起動」

パソコンをリフレッシュさせれば、大抵のトラブルは解決します。


学校でのエクセル活用事例

学校現場でエクセルをどのように活用できるかに絞った先生向けのマニュアル本。クエリ機能ピボット機能校務にどのように活用できるかを事例をもとに解説しています(第1章)。

第2章の事例編では「PDFへの差し込み印刷」「フラッシュカード作成」「条件付き書式による成績確認」など先生に必須の機能を紹介。第3章テクニック編、第4章 トラブル回避編も学校でのエクセル操作に絞って解説しています。


*本書の対象はエクセルを使ったことがある先生向けです。エクセルを使ったことがない方、初心者の方には前著「先生Excel」をオススメします。(前著)初心者向け⇒先生向けエクセル講座「校務Excel」