
エクセルで名簿を性別順で並び変えたのに、男→女→男のようにぐちゃぐちゃになってしまう理由と回避策を説明します。
エクセルの並べ替えは初期設定だとフリガナ情報を使って行われるので、同じ文字でもフリガナ情報がある文字とない文字は別文字として扱われます。このため男→女→男のような順になります。
上に例示したデータをPHONETIC関数を使ってフリガナを表示させるとこうなります。
「=PHONETIC(セル値)」でセル値のフリガナを表示する
表示させたふりがなが「オトコ」となっている「男」とふりがなも「男」の「男」があります。
このちがいにより、並べ替えたときに同じ「男」という字なのにわかれてしまう訳です。
ふりがなが漢字の「男」となっているのは、フリガナ情報が設定されていないために漢字がそのまま表示されています。
エクセルの中で「おとこ」と文字入力してから、漢字変換した文字「男」には、エクセルでフリガナ情報が設定されますが、メールなどエクセル以外のところから「男」という文字をコピーして貼りつけたときは、この情報が設定されません。
これがフリガナありとフリガナなしにわかれる理由です。
フリガナありの文字をエクセルでコピーしてエクセルに貼りつければ、フリガナありとなりますし、フリガナなしの文字をエクセルでコピーしてエクセルに貼りつければ、フリガナなしとなります。
並べ替えのときにオプションを変更することでフリガナを使わずに並べ替えることができます。
こうしてから並べ替えを行えば「ふりがな」は関係なく文字だけで並び替えが行われます。初期値は「ふりがなを使う」にチェックがついているため、並べ替えたときに「男」→「女」→「男」のようにぐちゃぐちゃになってしまいます。
並び替えたのに男→女→男となる理由は「ふりがな」によるものでしたが、「ふりがな」以外にも並び替えがぐちゃぐちゃになってしまうケースがあるので紹介しておきます。
数式が設定してあるセルを並び替えると、設定している数式によっては並び替えた結果がぐちゃぐちゃになってしまうことがあります。成績処理などで数式を使っているシートは要注意です。
こうした場合は、次の手順で並び替えを行ってください。
数字を含む列の並び替えがぐちゃぐちゃになっているときは、半角数字と全角数字が混在している可能性があります。使用しているフォントによっては半角数字と全角数字の区別がつきにくい場合もあるので気をつけてください。
エクセルでは、並び替えを行うときに「先頭行をデータの見出しとして使用する」か否かを選択することができます。この項目はエクセルがデータ自動判定してチェックを入れたり、外したりしています。
このエクセルによる自動判定が、こちらの意図とズレている(タイトル行なのにタイトル行として扱ってくれない等)と並び替えがコチラの意図通りに行われません。
並び替えを行うときに「先頭行をデータの見出しとして使用する」のチェックボックスがるので、ここが意図通りとなっているかを確認してみて下さい。
並び替えがぐちゃぐちゃになるというよりも、並び替えできない原因となるものですが、結合セルを含む列を並び替えしようとしても、エラーとなり並び替えができません。
先頭行ではなく行の途中に結合セルが入っている場合など気づきにくいケースがあるので気をつけて下さい。
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第2章の事例編では「PDFへの差し込み印刷」「フラッシュカード作成」「条件付き書式による成績確認」など先生に必須の機能を紹介。第3章テクニック編、第4章 トラブル回避編も学校でのエクセル操作に絞って解説しています。
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