エクセルで計算式(SUM関数など)を正しく設定しているハズなのに合計できない(結果が0になってしまう)原因は、計算式が対象としている値が全角数字になっていることが考えられます。
フォントによっては全角数字と半角数字の見分けがつかないものがあります。
上の図では「名前B」列の数字は、いずれも全角数字です。
学校でよく使われる「UDフォント」では、「UD デジタル 教科書体 N-B(上の図の右)」は全角数字と半角数字のちがいが一目瞭然ですが、「UD デジタル 教科書体 NK-B(上の図の左)」では見分けがつきません。
「UD デジタル 教科書体 NK-B(上の図の左)」を使っていると、ほかと同じように数値も入力しているのに、どうして合計できないのかと思ってしまいがちなでの注意が必要です。
エクセルをある程度、使用している人なら、全角数字で入力した場合は、セルの左上に緑の三角マークが表示されて、クリックするとエラーメッセージ「数値が文字列として保存されています」がわかるので判別できると思うかもしれませんが、このマークは設定により表示されないこともあります。
メニューの「ファイル」→「その他」→「オプション」→「数式」から表示される「エラーチェック ルール」という項目の「文字列形式の数値、またはアポストロフィで始まる数値(H)」にチェックが入っていないと全角数値で入力しても緑の三角マークは表示されません。
エクセルを知っている人にとっては落とし穴になるところなので気をつけて下さい。
成績処理などでテストの点数が合計できないと大きなトラブルとなります。
すべて合計できなくて「0」になるなら、一目でミスとわかるのでいいのですが、一部の数値だけ合計できていない(一部の数値だけ全角で入力されている)と気づきにくく、混乱してしまいます。
こうしたことを防止するためには下記の3つが大切です。
大きなトラブルにならないように確認・徹底しておくことをオススメします。
学校現場でエクセルをどのように活用できるかに絞った先生向けのマニュアル本。クエリ機能やピボット機能を校務にどのように活用できるかを事例をもとに解説しています(第1章)。
第2章の事例編では「PDFへの差し込み印刷」「フラッシュカード作成」「条件付き書式による成績確認」など先生に必須の機能を紹介。第3章テクニック編、第4章 トラブル回避編も学校でのエクセル操作に絞って解説しています。
*本書の対象はエクセルを使ったことがある先生向けです。エクセルを使ったことがない方、初心者の方には前著「先生Excel」をオススメします。(前著)初心者向け⇒先生向けエクセル講座「校務Excel」